バンビシャス奈良にてデフバスケットボール体験会を行いました。

企画名称 バンビシャス奈良 デフバスケットボール体験会
企画趣旨 ・声無しでサインを使ってデフバスケットボールを体験してもらう
・視覚情報を得ることで瞬時判断をできるようになろう。
・簡単な手話を覚えてもらってデフキッズとコミュニケーションを取ってもらう。
主催者 バンビシャス奈良
開催期間 令和6年2月17日14:25~15:25(体験会)
17:00~19:00(試合観戦)
バンビシャス奈良vs新潟アルビレックス
会場 ロートアリーナ奈良
担当者 須田将広(ゼネラルマネージャー)
谷田寛和(事務局長)
豊里凜(女子日本代表)
和田七海(女子日本代表)
三谷鈴菜(女子日本代表)
徳永拓也(男子日本代表)
西本健人(スタッフ)
街智子(スタッフ)
井戸上勝一(手話通訳)

企画経過報告・成果

【バンビシャス奈良 デフバスケットボール体験会】では、
以下の活動をさせていただきましたので、報告いたします。

【1】デフバスケットボール体験会
【2】5分間PR
【3】募金活動

【1】デフバスケットボール体験会

デフバスケットボール体験会では、12人の小学生と、2人のデフキッズが参加してくれました。

【内容】

  1. サインネームを使った自己紹介
    デフバスケットボールではコミュニケーション方法に手話とサインを使っていることを説明した後、サインに触れてもらうために各選手のサインネームを使って自己紹介を行いました。
  2. 足の振動を使ったストレッチ
    デフは次のメニューに進むときや、人を呼ぶときなど、声で合図をしてもわからないので、足をドンドンする振動を使うことを説明。その後のストレッチの中で足の振動を体感してもらいました。
    また、ストレッチを行っている間に、観客席に向けて「デフバスケとは何か」について説明させていただきました。
  3. 旗を使ったドリブルゲーム
    国内のデフの試合では笛が聞こえないのでフラッグマンがいることを伝え、試合に入る前にフラッグマンを見る習慣をつけてもらうために赤白の旗を使ったドリブルゲームを行いました。
    ≪いっせいにドリブルを始め、赤を上げたらドリブルを止める。白を上げたらドリブルを継続させる(できる人はフロントチェンジ、レッグスルー、ビハインドで持ち替え)≫
  4. 〇×を使ったシュートゲーム
    声を使わない、サインを使ったバスケットをゲーム内で体験してもらうためにまずは1プレーのドリブル→パス→シュートの中でサインの〇×を使うシュート練習をしてもらいました。
    ≪45度と逆サイドのコーナーに1人ずつ立つ。45度からリングに向かってドリブルをし、ゴール下に立っている選手が○を出したらコーナーにパスをし、コーナーの人がシュートを打つ。ゴール下の選手が×を出したらそのまま45度がシュートを打つ≫
  5. 声出しバイオレーションを用いた5対5
    1~4の中で使った旗、サインを用いて実際に声を使わないデフバスケの試合を体験してもらいました。

【2】5分間PR

試合前に5分間お時間をいただき、コートサイドで観客向けにデフバスケをPRさせていただきました。
・デフバスケとは何か?
・デフリンピックへの意気込み
上記2点をMCの方との対話形式でお話させてもらいました。

【3】募金活動

今回のイベントでは展示ブースを設置させていただき、デフバスケットボール日本代表選手の写真を設置し、デフリンピックの啓蒙活動と同時に募金活動を行いました。
また、ハーフタイムの時間には、バンビシャス奈良のマスコットキャラクター『シカッチェ』が募金箱を持って一緒に回っていただきました。
これらのご協力もあり、合計71432円の募金が集まりました。
沢山の応援のお言葉と募金のご協力ありがとうございました。

イベントの改善点

・声出しバイオレーションのゲームの時に音のない世界を感じてもらうために笛なしで審判のハンドサインとフラッグのみで行ったが、審判のハンドサインやフラッグに気付かずにプレーが進んでしまうことがあった。
➡手の空いているスタッフがもっと周りを見ておく。
聴者のスタッフがいたので笛を準備してこのような緊急の際に使ってもいいかなと思う。
・デフキッズと交流してほしいという企画趣旨であったが、デフキッズからも小学生からもあまり交流している場面が見られなかった。
➡もっと選手やスタッフが間に入ってサポートする必要があった。
・イベント終了後、荷物を素早くどける必要があったが、インタビューなどの対応で遅くなってしまった。
➡リーダーがもっと周りの状況を見て指示が必要。


バンビシャス奈良、手話通訳井戸上様、その他イベントスタッフの手厚いサポートのおかげで無事イベントを終えることができました。
このイベントをきっかけに聞こえる聞こえない関係なくバスケットボール、デフバスケットボールの楽しさをさらに伝えると同時に、デフバスケやデフリンピック、サインバスケの普及活動も積極的に行っていきたいと思います。
改めて貴重なお時間をいただいたバンビシャス奈良様、参加していただいた小学生、募金活動にご協力いただいた『シカッチェ』、観客の皆様、沢山のご協力ありがとうございました。


今回のイベントを通して、バンビシャス奈良の皆様、イベントスタッフの皆様の手厚いサポートのおかげで、様々な方と関わることができましたし、募金活動の際に多くの観客者から温かいお言葉を頂き、無事イベントを終えることができました。デフバスケットボールとサインバスケットボールの二つを知ってもらうことで、子供たちや観客席の方にもデフバスケの印象を与えることができたのではないかと思いました。この経験を通して更にデフバスケットボールの普及を広めると共に、2025年のデフリンピックに向けて突き進んでいきたいと思います。

デフバスケ女子日本代表 豊里 凜 選手から報告動画