デフスポーツ&アートフェアにて、デフバスケ体験を行いました

企画名称 デフスポーツ&アートフェア
企画趣旨 デフスポーツ及びデフに対する理解促進と普及啓発
主催者 品川区
開催期間 10月14日(土) 10:00 – 17:00 の内
①11:00 – 12:00、②15:00 – 16:00 1時間帯で2部
会場 アイルしながわ(東品川2-3-2)
担当者 メイン:小沼功治選手、川島真琴選手、徳永拓也選手
サポート:若松優津選手、丸山香織選手、青木康一選手
ボランティア:榎本愛美選手、雪森文晃AC(男子)
後援団体 (公財) 品川文化振興事業団

デフバスケ体験会では

未就学児~小学生までの子どもが午前の部に12人ほど、午後の部に15人ほど、大人が7人ほどが参加。
今回のイベントは当日の受付までどれくらいの年齢層の子どもたちが集まるのか分からなかったため、具体的な年齢や人数などの対象を事前に把握することができませんでした。そのため、「参加者は子どもが多いだろう」「バスケ未経験の人が多いだろう」「聴者9割デフ1割の参加だろう」など、当日の参加者を想定して、まずはデフバスケの楽しさを伝えることを目的に体験内容を考えました。実際、ほとんどの参加者がバスケの経験がなく、初めてやる子どもが多くいました。また、想定よりもデフの参加者が多く手話に慣れている子どもが多かったです。

午前の部

1時間帯を20分に区切って3回体験会を行いました。
・デフバスケットボール日本代表選手6人の簡単な自己紹介
・ドリブル・シュート・3×3、左右ドリブルやV 字ドリブル等 <徳永選手が指導担当>
デフは視覚での情報収集が必要なため、フラッグを使用して左右の切り替えやドリブルのはじめと終わりの指示をしましたが、初めてバスケをやる子どもがほとんどだったため、ボールを見ないで前をみてドリブルすることが難しく、フラッグを見る余裕がなさそうでした。デフの情報伝達は視覚的情報だけでなく、足踏みでの振動で伝える方法もあり、振動で伝える方法を取り入れると、ドリブルが苦手な子どもでもデフを連想しながらデフバスケを体験できるので今後は振動で伝える方法も取り入れていこうと思いました。
・シュート打ち<指導は川島選手>
左右45度と真ん中からドリブルしてゴール付近でシュートを体験してもらいました。ゴールが高く届かない子どもが多かったですが、みんな真剣に決めようとする姿が見えました。決まったらとても喜んで誇らしげな笑顔が輝いていました。
・3×3のバスケットボール体験<小沼選手が指導>
ゲームの楽しさを教えました。バスケ体験会場がハーフコートだったため、攻守の切り替えについて説明をしてゲームをやりました。

子どもたちの表情に初めは戸惑いも見えましたが、サポートメンバーによる声かけでドリブルをしたり、味方にパスしたりと動くようになりました。何回か繰り返すと慣れてきたのかみんなボールに積極的に絡むようになり楽しそうでした。途中でゴールが高すぎて届かないため、徳永選手が胸の前で輪っかを作りゴールになりました。するとシュートがたくさん決まるようになり、子どもたちの笑顔が見られるようになり盛り上がりました。

午後の部

予想以上に参加者が多かったため、午前の部とは体験内容を少し変更しました。自己紹介・ドリブル・シュートまでは午前と同じ内容でやり、その後は子どもと大人の2グループに分けて、各選手で対応しました。
・子どものグループでは・・・<小沼選手、徳永選手が担当>
ドリブルリレーとペアでボール運びリレーをやりました。リレーで競うことで楽しく盛り上がり、「もう一回!」という声が多かったです。リレーの後は自由にシュートタイムにし、ほとんどの子どもたちが高いゴールを目指していろいろなシュートを打って楽しんでいました。
・大人のグループでは・・・<丸山選手、若松選手、川島選手が担当>
マーカーとビブスを使ってビンゴゲームをやりました。2チームに分かれて、V 字ドリブルを10回やったら好きなマスにビブスを置くことができ、先にビンゴしたチームが勝ちというゲームです。ビンゴをつくるのに頭を使うだけでなく、先にビブスを置きに行けるように早くドリブルをするなど、それぞれが勝つための工夫を見ることができました。V 字ドリブルだけでなくハンドリングもあり、途中難しそうにしながらも何度も何度もチャレンジして、ゴールしたら全員で喜び、盛り上がることができました。


体験会の最後には集合写真を撮り、デフリンピックとサインバスケでいい写真を撮りました。また、体験会が終わった後に感想や質問などを書いてもらいました。楽しかったという感想が多く、なかには日本代表選手への応援メッセージも書いてあり嬉しかったです。
また、今回のイベントでお会いすることができたコーダで手話アート画家の門秀彦さん、デフサッカー男子日本代表の植松隼人監督、大西諒選手、原口凌輔選手とイベント当日に門さんと子どもたちで作り上げていたアートの前で写真を撮らせていただきました。イベントを通してコーダで活躍されている方や他のデフスポーツ選手と交流することができてとても良い刺激になりました。

・窓口、その他確認事項や裏側サポートなど…<(メイン)青木選手、(サブ)川島選手が担当>
この企画に対するいくつかの提案、各選手の意見から整理や確認、企画流れや資料などの作成、メール対応窓口など裏側でのサポートや写真撮影などは青木選手がメインとし、川島選手は窓口などのサポートで行っておりました。

イベントでの反省・改善していきたい点など

・イベントに参加する選手のアクションやイベント当日までの選手同士での打ち合わせが足りなかった。
・今回のイベントでは当日まで誰が参加するのか対象が全く分からなかったため、なかなか体験内容や流れを決められなかった。

○参加する選手同士でこういうのはどうか、これをやってみるのはどうかという意見の出し合いや提案をして話し合うべき。打ち合わせを重ねることで、当日の参加状況や子どもたちの反応をみて子どもたちに合わせた内容に変更することになっても、すぐに対応することができもっと子どもたちにデフバスケの楽しさを伝える体験会にすることができるはず。
○今後、イベントに参加する際は参加する関係者での打ち合わせを最低でも3回以上はやり、流れや内容について細かく話し合うように積極的に動きたい。
以下に、当日の様子の画像を添付、体験企画の報告をさせていただきます。