【報告】3月に行われた慶応義塾大学で手話&サインバスケ講座、第4回デフバスケ男子日本代表トライアウトの報告をさせていただきます。

日 時2023年3月3日 15:00 – 17:00
場 所慶応義塾大学 日吉キャンパス
参加者 手話講座:石川男子日本代表チームリーダー
サインバスケ講座:須田日本代表強化委員長
慶応義塾大学バスケ部 部員:25名
社会人スタッフ HCとAC:2名
手話通訳者:2名
見学者:吉瀬男子日本代表ヘッドコーチ、その他2名
(※下記に掲載している写真は、候補選手・スタッフより許可を得て撮影しています。)

3月3日、手話講座とサインバスケ講座を慶應義塾大学日吉キャンパスで実施し、4〜5日にデフバスケ男子日本代表合宿が横浜市内の大学で実施しました。手話講座とサインバスケ講座実施のきっかけは、吉瀬男子日本代表ヘッドコーチが日本バスケットボール協会公認C 級コーチ養成講習会で慶応義塾大学OB である宮本充さんから慶應義塾大学男子バスケットボール部の湯浅ヘッドコーチと主務の林さんを紹介していただいたことです。慶應義塾大学バスケットボール部との練習試合の準備の段階で慶應義塾大学の湯浅ヘッドコーチが「練習試合だけするというのはあまりに勿体ないという思いから、学生スタッフで協議し、事前に手話を学びたい」というご提案をいただき、練習試合の2日前に慶應義塾大学日吉キャンパスで手話講座とサインバスケ講座を行うことになりました。この提案には、大変驚いたのと同時に嬉しくなりました。
手話講座の講師は石川男子日本代表チームリーダー、サインバスケ講座の講師は須田日本代表強化委員長でした。それぞれの講師が15時から17時までの2時間にわたり分かりやすくプレゼンしました。慶應義塾大学の皆さまの学ぼうとする姿勢に圧倒され、とても素晴らしいと感じました!


日 時2023年3月4日 13:30 – 20:00
場 所横浜市内の大学
参加者 選手:16名
スタッフ:8名
見学者:4名

4日の練習内容は、ワークショップ(ロジカルシンキング)、フィジカルトレーニング、シューティング、戦術練習、ゲームでした。
ロジカルシンキング(論理的思考)とは、聞き手(読み手)が理解しやすいように、言葉を整理して伝えるためのスキルのことであり、チーム内のコミュニケーションを強化するためには、必要なスキルのため、新聞記事などを使い、ロジカルシンキングの基本を学びました。また、1 月に学んだ「GBN フレームワーク」を振り返り、試合や練習などの情報を整理し、分析したうえ、次に取り組むべき課題を導き出すためのフレームワークであることを再確認しました。このGBN を活用することで自分を客観的に振り返り、成長に必要な行動を導き出すことができます。
目標であるデフリンピックでのメダル獲得のためには、膨大な知識(情報)を吸収し、自分のスキルに変えることが必要となります。限られた時間でこの作業を行うためにはロジカルシンキングが必要となります。選
手たちはロジカルシンキングの内容を真剣に学び、自分の考えを発表する課題に取り組み、自分の頭の中で整理して理解しようとする姿が見られました。

フィジカルトレーニングは股関節の向上の柔軟性などという目的でトレーナーの指示のもとにストレッチなど行いました。慣れていない動作もあり、選手たちのきつい表情が出ていましたが、頑張りました。

次に、パス&スペーシングなど行いました。基礎的な内容ですが、日本代表のレベルだと無駄な動きがないことが一番重要です。基礎だからできるというのではなく、何のための基礎練習なのか理解しないと身につきません。トライアウト中でしたが、目的を理解して基礎練習をしっかり身につく選手は少なかったのです。地元に戻り、普段からその練習の目的は何かと考えながら勉強してほしいと思います。

戦術練習について、オフェンス・ディフェンスに関して世界に対応した戦術をメインにして対応しました。日本代表の平均身長は世界より小さいので、ビッグな選手をどう止めていくか吉瀬HC が細かく説明し、選手たちがイメージしながらディフェンスの動きを理解しました。

日 時2023年3月5日 09:00 – 16:00
場 所横浜市内の大学
参加者 選手:16名
スタッフ:8名
慶応義塾大学バスケ部部員&スタッフ:27名
見学者:30名弱
審判:2名

5日は慶應義塾大学との練習試合でした。慶應義塾大学のキャプテンがデフ日本代表に対してご挨拶の時に3日に講座で学んだ手話を使用してくれました!
試合を行い、敗退しました。デフ日本代表は集まって4回目ですが、課題を見つけることができたので、次に繋がる良い内容でした。慶應義塾大学の湯浅ヘッドコーチ、スタッフ、選手たちから「お疲れ様でした。また会いましょう。」と手話を使用してくれ、とても嬉しかったです。ボランティアの方々もTO のお手伝いをしていただきありがとうございました!そして、30 名弱の見学の方々、応援ありがとうございました!

慶應義塾大学の皆さまが体育館を出た後、デフ日本代表は試合の反省点を生かすべく、練習で確認いたしました。練習終了後に解散した時、選手たちがハイタッチして充実した笑顔が自然に出ていました。サントリー様、慶応義塾大学の皆さま、ボランティアの皆さま、見学に来てくれた方々、ありがとうございました。
次回の合宿については、詳細が決定次第、お知らせいたします!