謹賀新年

謹んで新年をお祝い申し上げます。

新生の当協会メンバーと共に左右も分からない状態で、理念・使命・行動指針を定め、強化事業・育成事業・普及事業の三本柱を組んで、様々な試練を受けて、激動の一年でした。

そのお陰様で、サインバスケ探求、デフバスケットボールに対する情報保障体制(選手・審判・指導者・手話通訳など)、育成などの問題や課題が山積みになり、デフバスケットボールの明るい未来が切り開かれるでしょう。

昨年度の大会イベント運営をしてみて分かったことについてお話します。昨年からサマーキャンプや3×3 ENEOS CUPを新しく開催しました。今後の当協会主催大会イベントは、サマーキャンプ、3×3 ENEOS CUP、ENEOS CUP、ミミリーグに固まり、普及委員会中心の当協会が大会運営していきます。各地方ブロックごとに一般社団法人デフバスケットボール協会を設立し、それぞれの各大会イベントを分けて運営していくのが理想です。

また、下記の将来の編成組み合わせはオンザコート1を廃止することで競技力を向上できます。オンザコート1を廃止するためには、デフバスケットボール競技人口と会員数をもっと増やさないといけません。

【現在】
◾️サマーキャンプ:ユースキャンプ(DIBF)
◾️強化委員会:アジア選手権(APDSC)▶︎デフリンピック(ICSD)
◾️強化委員会:世界選手権(DIBF)
◾️強化委員会:3×3ワールドカップ(DIBF)
◾️強化委員会:U21世界選手権(DIBF)
◻︎全国ろうあ体育大会(全日本ろうあ連盟主催):アジア太平洋クラブカップ(DIBF-AP)
◾️3×3 ENEOS CUP(オンザコート1) :なし
◾️ENEOS CUP(オンザコート1):なし
◾️ミミリーグ(オンザコート2):なし

【将来】「オンザコート1」を廃止
◾️サマーキャンプ:ユースキャンプ(DIBF)
◻︎全国ろうあ体育大会:アジア選手権(APDSC)▶︎デフリンピック(ICSD)
◾️強化委員会:世界選手権(DIBF)
◾️育成委員会:U21世界選手権(DIBF)
◾️3×3 ENEOS CUP:3×3ワールドカップ(DIBF)
◾️ENEOS CUP:アジア太平洋クラブカップ(DIBF-AP)
◾️ミミリーグ(オンザコート2):なし
※3人制バスケはアジア選手権(APDSC)未開催、デフリンピック(ICSD)種目未導入

2019年からミニバス移籍(U12)ルールを改正し、2023年から中学校(U15)の部活動の地域移行が段階的に始まります。聴覚特別支援学校の生徒が地域バスケクラブに通うこと、もしくは、通常学校に通っているデフジュニアがビバリード(大阪)、jr.スクラッチ(埼玉)、E-kids(福岡)に通う可能性が高くなり、育成事業として追い風が来ました。

2023年度は、アジア太平洋クラブカップが予定されており、スポンサー活動を開始し、様々な新プロジェクトを実施し、昨年度以上の大激動の一年になると予想しています。また、3月の兵庫ミミリーグは初めてシニア大会を試験的に導入することでデフバスケットボール競技人口を拡大し、ジュニア向けのエキシビジョンマッチ(将来はジュニア大会)を開催することで地域デフバスケットボールクラブや日本代表の選手の姿を見せ、憧れを掻き立て、選手のモチベーションが上がります。育成委員会の中に審判部を立ち上げ、将来のミミリーグにデフレフェリー育成の集合研修を行うかもしれません。

インクルーシブ教育、ダイバーシティ推進、ジェンダー平等などの言葉が出てくる多様性社会の今、普及・育成・強化の事業の三本柱を通して、各大会イベント参加や啓発活動に加わることによって、地域社会のノーマライゼーションの意識向上へ繋がると考えております。皆様の「協調性」をより構築して、東京デフリンピックや共生社会への実現の一歩を踏み出すことになります。

本年もより一層業務に邁進していきますので、ご厚誼のほど、宜しくお願い申し上げます。

2023年元旦
特定非営利活動法人日本デフバスケットボール協会
佐知 樹一郎